[ベルリン 11日 ロイター] – 独仏を含む欧州5カ国の財務相は11日、「ステーブルコイン」などの暗号資産(仮想通貨)を巡る厳格な規制を策定するよう、欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会に要請する共同声明を発表した。消費者を保護すると同時に、金融政策の主権を保全する必要があるとしている。

共同声明に署名したのは他にイタリア、スペイン、オランダの財務相。ステーブルコインの法的、規制、監督面での課題が対応されるまで、EU加盟27カ国で利用を禁止する必要があるとした。欧州委は月内に規制案を発表するとみられている。

ドイツのショルツ財務相は共同記者会見で「金融市場の安定を維持すると同時に、現在政府が果たす役割は引き続き政府の役割とすることを確実にするのがわれわれの責務だという考えで一致した」とし、規制が順守されなかった場合は禁止も厭わない厳しい対応が必要になると述べた。

5カ国は、全てのステーブルコインはフィアット通貨(中央銀行が発行する通貨)と1対1での交換が可能でなければならず、準備資産はユーロ建て、もしくはEU加盟国の通貨建てでなくてはならず、EUが認定する機関に預けられている必要があると主張。ステーブルコイン計画に関連する全ての企業や団体などはEU域内で登録されている必要があるとした。

ステーブルコインは法定通貨などに裏付けられた仮想通貨で、米フェイスブックFB.Oが導入を発表した「リブラ」も含まれる。5カ国の提案はリブラ計画にも影響が出るが、ジュネーブに本拠を置く「リブラ・アソシエーション」から今のところコメントは得られていない。

フランスのルメール経済・財務相は「仮想通貨がテロリスト活動や資金洗浄に悪用されることがないよう、欧州委が極めて厳しく、かつ極めて明確な規制を打ち出すことを望んでいる」とし、「中央銀行のみが通貨の発行を許されるべきだ。リブラを含むいかなる仮想通貨プロジェクトでこれが弱体化されることがあってはならない」と述べた。