• テキサス州では1976年以降、民主党の大統領候補が勝ったことはない
  • 共和党の基盤は白人とシニア層だが、若年化と多様化が州内で進行

11月3日の米大統領選に向け、共和党の牙城であるテキサス州では、期日前投票が各都市で劇的に急増し、共和党の支配を揺るがすという民主党の夢に新たな希望を吹き込む格好となっている。

  1976年以降、民主党の大統領候補が勝ったことがないテキサス州では、オースティンからヒューストン、その周辺地区に至るまで大統領選の投票率が記録を更新しつつある。

  世論調査の支持率では、民主党候補のバイデン前副大統領がトランプ大統領に肉薄し、選挙分析を行うクック・ポリティカル・リポートは28日時点で、テキサス州を「共和党優位」から「五分五分」に変更した。民主党の副大統領候補カマラ・ハリス上院議員は同州のヒューストンとフォートワース、マッカレンで今週遊説を予定する。

  テキサス州では2016年大統領選の投票総数の約95%に相当する約850万人が、28日までに期日前投票を済ませており、この行動が最も増えている地区には、急成長し住民の多様性がますます高まる郊外エリアが含まれる。民主党陣営は女性有権者の急増も楽観する理由に挙げる。

  選挙キャンペーンに携わる共和党のストラテジスト、ブレンダン・スタインハウザー氏は「われわれは危機モードといってよい。党の基盤はまさに白人とシニア層だが、若年化と多様化、都市化が進んでいるのが周辺部だ。今は共和党に全てが不利に働いている」と指摘した。

テキサス州では約850万人が28日までに期日前投票を済ませた。写真家:Callaghan O’Hare / Bloomberg

原題:Democrats Dream of Flipping Texas With Early Vote Exploding(抜粋)