[ワシントン 23日 ロイター] – トランプ米大統領は23日、2021年度の国防予算の大枠を定める総額7400億ドルの国防権限法案(NDAA)に拒否権を行使した。米国で60年ぶりに国防権限法が不成立となる可能性もある。

同法案は議会で幅広い支持を獲得し、トランプ氏の拒否権を覆すのに必要な3分の2以上の賛成多数で可決していた。拒否権行使によって法案は議会に差し戻される。

トランプ大統領は拒否権について、「重要な国家安全保障に関する措置を盛り込んでいない」ほか、米軍への尊重を怠り、国家安全保障や外交政策面で米国を最優先する自身の政権の取り組みに反すると説明。「中国やロシアへの『ギフト』のようなものだ」と非難した。

トランプ大統領の拒否権が支持されれば、現役兵士の3%の昇給が遅れることになる。