[東京 12日 ロイター] – 東芝第3位の株主であるファラロン・キャピタル・マネジメントは12日、英ファンドのCVCキャピタル・パートナーズが東芝買収による非公開化を提案していることについて、東芝が他の潜在的な買収者による対抗案を提示する機会を確保した上で、対抗案も含めて検討すべきだとの考えを表明した。

東芝がCVCから買収提案を受けたことが判明して以降、大株主である海外ファンドが意見を表明するのは初めて。

ファラロンは声明で、他の潜在的な買収者による対抗的な買収提案が行われる機会を確保することを意味する「マーケット・チェック」を積極的に実施するなど、東芝の取締役会には「株式非公開化の提案を真摯に検討し、中長期的な企業価値の最大化を実現する責務がある」と指摘。

東芝の株主として、取締役会がその責務を適切に果たすことを期待している、としている。

また株式の非公開化については「一般に株式非公開化は株主と経営者の利害を一致させることにより、ガバナンスやキャピタルアロケーションを改善する有効な手段の一つになり得る」との考えを示した。

関係筋によると、ファラロンは東芝の株式を6%前後保有している。

CVCのほかカーライル・グループやKKRなどの投資ファンドは日本での投資を拡大しており、東芝のような大規模な買収案件は魅力的なのではないかとみる投資家は多い。関係者によると、車谷暢昭社長兼CEOは以前にも同じような提案を打診されたことがあるという。

公益社団法人会社役員育成機構のニコラス・ベネシュ代表理事は「もしこれが米国であれば、レブロン・ルールが適用される。売り手の取締役会はできるだけ高値で売却することが求められる。取締役会の義務は、会社を最も効果的に経営することから、株主にとって最高の価格を獲得することに移行する。しかし、日本にはこうしたルールがなく、取締役会の取るべき行動は不透明で、株主にとっては価格が抑えられることになる」とコメントしている。

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