台湾当局は、新型コロナウイルスの感染者の接触者をたどる対策として飲食店などに入る人に電話番号などの登録を義務づけています。

これについてIT担当閣僚の唐鳳氏、英語名オードリー・タン氏らは個人情報を店に提供することなく当局のホットラインに携帯電話のショートメッセージを送るだけの新しい仕組みを作りました。

台湾当局は飲食店などに入る人に電話番号や名前などの登録を義務づけ、新型コロナウイルスの感染者と接触した可能性がある人への連絡などに活用しています。

スマートフォンで入力する方法や入り口に置かれた紙に手で書き込む方法が一般的ですが、煩わしさや個人情報を店やほかの客に知られることに抵抗を感じる人もいます。

そこで、IT担当閣僚の唐鳳氏が中心となって新しい仕組みを作りました。

QRコードに携帯電話のカメラをかざすと、訪問先を識別するための番号だけが記されたショートメッセージが画面に表示され、利用者はこれを送信すれば手続きが完了します。

メッセージは店にではなく当局の感染対策ホットラインに送られ、携帯電話会社はデータを28日間保存したのち削除します。

唐氏らは感染の急拡大を受け、わずか3日間でこの仕組みを作ったということで、5秒もあれば手続きが完了し利便性が高いとして、飲食店や交通機関などに積極的に導入してほしいとしています。