岸信夫防衛相は25日の参院外交防衛委員会で、自衛隊が運営する新型コロナウイルスワクチンの大規模接種センターをめぐり、架空の予約を繰り返すような悪質な行為があれば、法的措置も辞さないとの意向を表明した。「不正な手段によって真に接種を希望する人の機会を奪いかねず、絶対に許されない」と述べた。

 システムの不備発覚後、架空の市区町村コードや65歳未満の生年月日では予約できないよう改修したものの、入力情報が正しいかどうかはシステムで判断できないと説明。「虚偽番号で入力できるのは変わっていない」と認めた。日本維新の会の浅田均氏への答弁。

 立憲民主党の小西洋之氏は、架空情報を使って予約し、システム不備を報じた報道機関に防衛省が抗議したことについて「取材には公益性がある。抗議は報道の自由への配慮を欠くのではないか」と指摘した。岸氏は「模倣犯を増やすことにもなる。不正は不正だ。私はそういうことが嫌いだ」と反論した。