サリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は29日、過激派組織「イスラム国」(IS)系勢力を標的とする攻撃を継続すると述べ、米軍が27日の空爆で殺害した2人は追加のテロ攻撃を計画していたと説明した。

  「大統領はISホラサン州(ISーK)に代償を支払わせるために何でもする」とサリバン補佐官は「FOXニュース・サンデー」で発言した。ISーKは26日のカブールの空港近くで起きた自爆テロについて犯行声明を出している。この攻撃では米軍兵士13人を含む少なくとも88人が死亡した。

  サリバン氏は「責任を追うべき人物に報復し、責任あるグループへの圧力を継続するとともに戦場から拠点を除去し続ける」ため大統領は取り組むだろうと語った。

  同氏の発言の放映直後、米軍は29日にカブールの空港への「差し迫った脅威」となり得る爆発物を積んでいたとみられる車両を無人機による空爆で破壊したと発表。米国防総省によると、米軍は27日の空爆でISーKの幹部2人を殺害し1人に負傷を追わせていた。

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  サリバン氏はCNNの番組「ステート・オブ・ネーション」で、これら幹部を殺害したことで爆破装置の生産や計画を妨害できたと説明した。

  同氏はさらに、収集された「情報を踏まえると、われわれは重大な危機の時期にある」と指摘。既に5000人余りの米国人を退避させ、まだアフガニスタン国外に脱出できていないのは300人以下のようだと語った。

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  サリバン氏は米国民と合法的永住者、渡航書類を有するアフガン人協力者が米軍の撤退期限である8月31日より後でもカブールから脱出できるとあらためて説明。31日以降も安全な通過を認めることへのコミットメントをタリバンに守らせることができると考えていると語った。

原題:U.S. Will Keep Striking Afghan ISIS Targets, Biden Aide Says (1)(抜粋)