[ニューヨーク 30日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドルが安定的に推移した。前週27日は、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の講演がハト派的と受け止められたことで大きく下落していた。

パウエル議長は27日に米年次経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で行った講演で、テーパリング(量的緩和の縮小)開始は年内が適切との見方を示しながらも、利上げは急がない姿勢を表明。これを受けドルに売りが出た。

この日の取引で、主要6通貨に対するドル指数は一時92.595と、2週間ぶり安値を更新。ただその後は上向き、終盤の取引では0.008%高の92.677。月初からは約0.7%上昇した。

OANDA(ニューユーク)のシニア市場アナリスト、エドワード・モヤ氏は「市場はパウエル議長のハト派的な講演をなお消化しようとしている」と述べた。

この日発表の米経済指標では、全米リアルター協会(NAR)の7月の中古住宅販売仮契約指数が前月比1.8%低下し110.7となった。低下は2カ月連続。供給制約が重しとなった。市場予想は0.4%上昇だった。これを受け、ドルがやや上昇する場面もあった。

ユーロは0.06%高の1.1799ドル。一時は1.181ドルと、約3週間ぶりの高値を付けた。

円は対ドルで0.03%安の109.89円。

英市場が祝日のため休場だったため、欧州勢の取引は低調だった。

ドル/円 NY終値 109.92/109.93

始値 109.83

高値 109.96

安値 109.84

ユーロ/ドル NY終値 1.1795/1.1799

始値 1.1795

高値 1.1803

安値 1.1784