新型コロナウイルスのオミクロン変異株に感染すると、デルタ変異株への免疫力が高まり、重症化するリスクが低下し得ると、南アフリカ共和国の科学者が論文で明らかにした。

  南アの研究施設、アフリカ健康研究所(AHRI)のアレックス・シガルハディージャ・カーン両氏が率いる論文の執筆者によると、オミクロン株は高い感染力を示し、抗体レベルを弱め得るが、症状が出てから2週間後には、その後のオミクロン株感染に対する免疫力が14倍上昇。デルタ株への免疫力についても、それよりは小さいが改善したという。

  カーン氏は「幸運ならオミクロン株の病原性は比較的弱く、この免疫がデルタ株を追いやる一助になるだろう」と指摘した。

  この研究は専門家による査読はまだ受けていない。

原題:Omicron May Cut Delta Infections, South African Study Shows (1)(抜粋)