暗号資産(仮想通貨)で最大規模のビットコインは、重要なテクニカル水準を割り込み、12月に入ってからの下げ幅を拡大している。

  28日には一時7.2%安の4万7321ドルとなり、200日移動平均を下回った。2番目の規模のイーサとブルームバーグ・ギャラクシー・クリプト指数もそれぞれ約7%下げた。コインゲッコーによれば、より規模の小さいソラナやカルダノ、ポルカドット、ミームコインのドージコインも下落した。

  仮想通貨の取引プラットフォーム、コイングラスのデータによると、過去24時間で16万5000人余りのトレーダーの口座が清算された。これは5億2400万ドル(約600億円)のデジタル資産に相当し、売りを加速させた可能性が高い。

  各中央銀行による刺激策の縮小を受け、投資家は世界市場で最も投機性の高い分野の一部から後退している。中銀の動きでビットコインをはじめとするデジタル資産がどの程度のリスクにさらされているのかについては活発な議論が行われている。米連邦準備制度は物価上昇の抑制で行動する準備を示しており、潜在的なインフレヘッジ手段としてのビットコインの魅力が薄らいだ可能性もある。

  ビットコインは米国株など相対的にリスクの高い他資産とほぼ同様の動きを見せてきたが、12月に入ってからこのパターンから離れつつあるように見受けられる。S&P500種株価指数が今月これまでに約5%上昇しているの対し、ビットコインは約16%安と、このままいけば月間べースで5月以来最悪のパフォーマンスとなる。S&P500種とビットコインの動きが異なる方向となるのは6月以来。

  ミラー・タバクのチーフ市場ストラテジスト、マット・メイリー氏は今週の下げの背後には機関投資家がいるのかもしれないと指摘。これら投資家が他の参加者より遅く取引に加わったのであれば、「仮想通貨で得た利益は大きくなく、実際、一部はおそらく損失を出しているだろう」と述べ、株式など他の資産へのエクスポージャーを増やすため、仮想通貨の「ポジションを若干減らしている可能性がある」と述べた。

  テクニカル分析を手掛ける独立系調査会社フェアリード・ストラテジーズの創業者でマネジングパートナーのケイティー・ストックトン氏は、ビットコインの次の支持線はフィボナッチリトレースメントの水準に基づくと4万4200ドル近辺にあると分析した。

原題:Bitcoin Slide Deepens, Extending Worst Monthly Selloff Since May(抜粋)