[ブリュッセル 27日 ロイター] – 欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は27日、ロシアに対する制裁を強化し、同国に協力するベラルーシにも制裁を科す方針を明らかにした。ウクライナの自衛を支援するため武器購入の資金も提供する。

EUはロシアの航空機に対し領空を封鎖する。ロシア新興財閥(オリガルヒ)のプライベートジェットも対象になる。

また、ロシア国営テレビのロシア・トゥデイと通信社スプートニクのEU域内での活動を禁止する。フォンデアライエン委員長は「(ロシアの)プーチン大統領の戦争を正当化し、EUの分裂を引き起こすためのうそを拡散」できないようにすると述べた。

ベラルーシに対しては、同国からの鉱物性燃料やたばこ、木材、セメント、鉄鋼などの輸入を禁止する。

EUはさらに、ウクライナに武器などを調達するための資金を供与する。

フォンデアライエン委員長は「EU史上初めて、攻撃を受けている国に武器やその他資材の購入資金を提供する」と述べた。

欧州委関係者がロイターに明らかにしたところによると、EUはウクライナの武器購入支援に4億5000万ユーロ(5億0700万ドル)、医療物資などの購入支援に5000万ユーロを拠出することを目指している。