[28日 ロイター] – ロシアの中央銀行は28日、主要政策金利を9.5%から20%に引き上げた。ルーブルが最安値に下げる中、一連の国内市場支援措置を発表したのに続き、緊急利上げに踏み切った。

さらに中銀と財務省は、外貨建て収入の80%を売却するよう企業に指示した。

中銀は声明で「ロシア経済の外部環境が大幅に変わった」とし「政策金利の引き上げで、預金金利がインフレリスクの高まりなどの影響をカバーできる水準に確実に上がるようにする。金融・物価の安定を支援し国民の預金の目減りを防ぐために必要な措置だ」と説明した。

ルーブルは、プーチン大統領が27日、核戦力を含む核抑止部隊を高度の警戒態勢に置くよう軍司令部に命じたことを受けて、EBSの電子取引で1ドル=120ルーブルまで下げた

米国、英国、欧州、カナダは26日、ロシアの一部銀行を国際銀行間の送金・決済システムのSWIFT(国際銀行間通信協会)から排除することで合意。ロシア中央銀行の外貨準備の使用も制限する

これを受けてロシア中銀は27日に、国内市場を支えるための一連の措置を発表した。国内市場での金購入の再開やレポ取引を通じた無制限の資金供給、銀行の為替持ち高の制限緩和が含まれた。

ナビウリナ総裁は、24─25日にドル売り介入を実施したと明かした上で、西側諸国による制裁強化により、28日には介入を実施しなかったと指摘。ルーブルは28日に最安値から切り返したが、ナビウリナ総裁はドルやユーロを売った主体について明らかにしなかった。

また、ロシアにはSWIFTに代わる内部決済システムがあり、国外の銀行なども参加することができるとした。

中銀はインフレ率の目標は4%だと表明。金融の安定を確保するため、あらゆる措置を講じる方針を示した。

クリミアを併合した2014年の政策金利は17%だった

BCSグローバル・マーケッツはリポートで「一連の措置は市場で高まっている警戒感の緩和に寄与するかもしれないが、インフレ目標と柔軟な為替相場を柱とした金融政策の土台がむしばまれる」と指摘。

「望ましくない外部環境でロシアの金融政策は持続不可能なものになった。追加利上げの可能性や予想外の非市場的な決定が下される可能性を排除しない」と述べた。