[リビウ(ウクライナ) 17日 ロイター] – ウクライナ大統領府の顧問を務めるオレクシー・アレストビッチ氏は17日、ゼレンスキー大統領が1991年ソ連崩壊時の国境線を認めなければならないという姿勢を変えていないと明らかにした。

アレストビッチ氏の発言は、ウクライナ侵攻終結に向けたロシアとの合意を確保するためゼレンスキー氏が国境の変更を許可するという見方に水を差すのが狙いとみられる。

ロシアはクリミア半島を2014年に併合し、ウクライナ東部ドンバス地域のルガンスクとドネツクの自称共和国による独立宣言を承認している。

この2地域とクリミアは、1991年にソ連から独立を宣言したウクライナの一部となっており、これは国連に承認されている。

ゼレンスキー氏はウクライナの 「領土の一体性」について妥協しないと繰り返し述べている。

アレストビッチ氏は国営テレビで「大統領の主な立場は変わっていない」とした上で「われわれは国益を決して諦めない」と訴えた。

もう1人のウクライナ大統領府顧問のミハイロ・ポドリャク氏はポーランドのメディアによるインタビューで、ウクライナの立場を説明して「(和平協定の)重要な問題の一つは、占領下のクリミアとドンバスの領土問題をどう解決するかだ」との見方を示した。その上で「占領地に関してウクライナの立場に変わりはない。国の国境を変えることはできない。しかし、冷静な判断が必要だと確信している。クリミアやドネツク、ルガンスクは法律上のウクライナの一部だが、事実上の支配はしておらず、ロシア側が管理している」と言及した。

ポドリャク氏はロシアが妥協する姿勢を強めていることを示唆し、「最近はロシア代表団の姿勢が急に軟化してきたと言える。世界をより客観的に判断し、非常に正しく振る舞うようになった。ロシア政府につきものの無礼さはない。ただ、ロシアの世界観は自国のプロパガンダによってゆがめられているのは間違いない」とも語った。