[サンフランシスコ 7日 ロイター] – ソフトバンクグループ傘下の英半導体設計大手アームのレネ・ハース最高経営責任者(CEO)は7日、年内の新規株式公開(IPO)にコミットしていると述べた。

ハース氏はロイターとのインタビューで「(IPOの)計画は順調に進んでいる」と述べ、「できる限りのことを行っており、今年中に実現させるため取り組んでいる」と説明した。

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アームの第3・四半期は売上高が28%増の7億4600万ドルとなった。ソフトバンクGのビジョン・ファンドの運用成績が低迷するなか、アームはソフトバンクGにとり数少ない有望な投資先となっている。

アームが設計した半導体は世界のスマートフォンで最も多く使われており、アップルやクアルコムなどに半導体の知的所有権のライセンスを販売している。同社はこれらの企業とのアップフロント料(契約一時金)や企業が同社技術を使った半導体を販売するごとに徴収するロイヤリティで収益を得ている。

また、データセンターなど他の市場への参入も加速させており、アマゾン・ドット・コムのクラウド事業などで同社技術を使った半導体が採用されている。

ハース氏は、アームがスマートフォン市場の低迷の影響をまったく受けないわけではないとする一方、半導体の知的所有権のライセンス販売は増加していると説明した。

*8日に配信した記事でアームCEOの名前の表記を修正して再送します。