4日、モスクワ東方250キロのウラジーミル州の刑務所で、判決公判に臨むロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏(当局提供の映像より)(AFP時事)
4日、モスクワ東方250キロのウラジーミル州の刑務所で、判決公判に臨むロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏(当局提供の映像より)(AFP時事)

 ロシアのプーチン大統領の「政敵」とされる反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏(47)が「過激派」と見なされ、4日に禁錮19年の判決を言い渡された。毒殺未遂を経て、既に別件で禁錮9年の刑に服する中、大幅に刑期が延びた。自身は事実上の「終身刑」と表現した。

「でっち上げ」と釈放要求 ナワリヌイ氏判決に批判

 憲法改正でプーチン氏の5選出馬に道が開けた大統領選を来年に控え、政権が反体制派の弾圧を強化した格好。現在70歳のプーチン氏の任期は、2036年まで2期12年に及ぶ可能性もある。現政権が継続すれば、恩赦が与えられない限り、ナワリヌイ氏が自由の身となるのは難しい。

 政権は戦時下、国内に言論統制を敷き、反戦デモも「偽情報」として厳しく取り締まる。ナワリヌイ氏は20年の毒殺未遂後、21年に療養先のドイツからあえて帰国して拘束されたが、側近らはウクライナ侵攻開始後に国外脱出。運動の立て直しが課題だ。

 反省点は今年6月4日のナワリヌイ氏の誕生日に内外で展開された抗議デモ。陣営が外国に逃れながら、拘束の恐れがある街頭行動をロシア人に呼び掛けたことに内部から批判が出た。デモは広がりを欠いた。

 毒殺未遂から3年の今月20日、陣営は全世界で再びプーチン氏に対する抗議デモを計画している。ただ「安全な国に住む人」が対象で、ロシア人には強制せず、西側諸国から政権への外圧を強める狙いだ。

 ナワリヌイ氏は判決を控えた3日、支持者に向けて声明を発表。デモが困難な中、寄付やビラ配布など「安全な方法を選ぶことは恥ではない」と記し、政権の脅しに屈することこそが「恥」だと主張した。4日の判決を受けた声明では「抵抗する意志を失わないでほしい」と訴えた。