• 中融国際信託の主要株主に流動性懸念との報道
  • 中国の金融セクターの混乱を示す新たな兆候

中国の信託会社、中融国際信託の顧客2社は、満期を迎えた同社の信託商品の支払いが滞っていることを明らかにした。中融の主要株主1社が流動性の問題を抱えていると報じられる中、中国の金融セクターの混乱を示す新たな兆候となった。

  南都物業金博が中融による支払い遅延について最初に公表したのは11日夜。カーボン製品メーカーの金博は上海証券取引所に提出した資料で、支払いの滞りは中融の信託商品に投資された6000万元(約12億円)と関連するもので、会社の業務には影響しないと説明した。

  中国の大手資産運用会社、中植企業集団が中融の所有権を握っている。支払いの遅れは中植の流動性危機に関連しているとの臆測が先週後半に広がっていた。財新によれば、中植の運用資産は約1兆元。

  中融の担当者に13日にコメントを求めたが、営業時間外のため返答は得られていない。

原題:Chinese Trust Firm Clients Say Wealth Product Payout Delayed (1)(抜粋)