自民党の杉田水脈氏(矢島康弘撮影)
自民党の杉田水脈氏(矢島康弘撮影)

自民党の杉田水脈衆院議員がアイヌ民族などに関する投稿が札幌と大阪の法務局から「人権侵犯」と認定された問題で、法務局が杉田氏に事前に聴取していなかったことを法務省が問題視し、投稿者への聴取の機会を設けるよう改めて通知する方針を固めたことが22日、分かった。

法務省によると、人権侵犯の認定に際し、申告者からの相談を受けた全国の法務局が、申告者と人権侵害を行った人の双方に聴取した上で関係法令などを基に人権侵害の有無を判断する。会員制交流サイト(SNS)の投稿での事案も多く、投稿者が判明しないケースもあるという。杉田氏のケースでは、法務局から正式に聴取はなかった。

法務省は法務局に対し、SNS上の投稿などによる人権侵害であっても、投稿者が判明している場合は聴取する機会を設けるよう通知する。

杉田氏は平成28年、フェイスブックやブログに「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさん」「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」などと投稿。先月末までに札幌と大阪の法務局から「人権侵犯」と認定されていた。