- 決算発表は30日米市場開始前、株価は「破滅シナリオ」の水準
- プライベートクレジットの解約請求、資金調達能力の動向など注目

プライベートクレジット業界の健全性に対する懸念が深まるとともに、米資産運用会社ブルー・アウル・キャピタルの株価は大きく下落してきた。同社は30日発表する1-3月(第1四半期)決算で、投資家やアナリストからあらためて厳しく精査されそうだ。
ブルー・アウルの株価は年初来で約40%下落。プライベートクレジットのファンド2本で解約請求が急増し、現金返還を制限すると最近発表した後、株価は安値を更新していた。
プライベートクレジットのリスク上昇を巡る懸念は業界全体を揺るがしているが、ブルー・アウルは人工知能(AI)で大きな影響を受けると見込まれるソフトウエア企業へのエクスポージャーが高いため、とりわけ標的とされてきた。
決算報告では、自社の新規資金調達能力に関する見解や、これまで成長のけん引役だった個人投資家向けファンドなどで相次ぐ解約請求への対応で何を話すかが、投資家の注目を集めそうだ。ソフトウエア関連の資産やデータセンター向け融資への多額の関与など、信用の質も焦点となる。
「現在の株価評価には、多くの『破滅シナリオ』が織り込まれている」とレイモンド・ジェームズのアナリスト、ウィルマ・バーディス氏は指摘。「深刻なイメージ悪化を投資家は見込んでいる。そうである限り、資金調達が引き続き順調であるだけでプラス材料となる」と付け加えた。

ブルー・アウルの決算は30日の米国市場寄り付き前に発表される。ブルームバーグが調査したアナリストの予想平均によると、3月末の運用資産残高は3160億ドル(約50兆5000億円)、手数料関連収入は3億8400万ドルと、いずれも前年同期比で増加が見込まれている。ブルームバーグがまとめたデータでは、決算発表を控えた現時点で同社に「売り」の投資判断はなく、「買い」が11件、「ホールド」が5件だった。
2月の決算説明会時にマーク・リップシュルツ共同最高経営責任者(CEO)は、同社のテクノロジー業界向け融資に「赤信号」はおろか、「黄信号」すらも存在しないと述べた。投資家たちは、その後どうなったのかを聞きたいはずだ。
ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、マイケル・ケイ氏はリポートで、「プライベートクレジットの健全性や資金調達動向に関するブルー・アウルの見解が注目されるだろう」と記した。
ブルー・アウルの非上場BDCにおける高水準の解約請求が続いているのか、資金の動きにどのような影響が表れているか、機関投資家の需要が個人のセンチメント悪化を打ち消せているかなどを投資家は見極めようとするだろうと、ケイ氏は語った。
プライベートクレジット投資企業では、同社に続きアレス・マネジメントとTPGが週内に決算を発表する。KKRとアポロ・グローバル・マネジメントは来週以降の発表を予定する。
原題:Blue Owl Scrutiny to Ramp Up With Shares Near ‘Doomsday’ Levels(抜粋)