
[ロンドン 14日 ロイター] – 海事安全保障関係筋は14日、コンテナ船とばら積み貨物船の計2隻が過去24時間以内に、別々の攻撃でそれぞれ飛来物に被弾し、ホルムズ海峡付近で沈没したと明らかにした。
イランは、米国によるイランの港湾封鎖と9月の制裁強化への対抗措置として、攻撃を強化していると説明している。IMOの海難データの分析によると、今回の2隻を含め、2月28日の米・イラン戦争開始以降に沈没した商船は計3隻となった。
同海峡周辺での攻撃は過去10日間で急増している。
沈没したうちの1隻はシンガポール船籍の小型コンテナ船「GFSプライド」。シンガポール海事港湾庁(MPA)は14日の声明で「GFSプライドは損傷を受け、船上で火災が発生した後、沈没した。乗組員21人全員が無事に退避し、負傷者の報告はない」と述べた。同船は13日に海峡を航行していたという。積載能力は20フィートコンテナ換算で2824個(TEU)。
別の事案では、アンティグア・バーブーダ船籍のばら積み貨物船「ケープダオ」が、9月23日に飛来物に被弾してから数週間後、海峡近くで沈没した。国連の国際海事機関(IMO)が14日に示したデータで明らかになった。
海事関係筋によると、乗組員1人が死亡し、残る乗組員は攻撃直後に退避した。
アラブ首長国連邦(UAE)を拠点とする同船の管理会社ピオニーズ・シップマネジメントFZEからのコメントは直ちに得られなかった。
海事リスク管理会社MARISKSは14日、「今回の事案は、ホルムズ海峡を通航する商船への脅威が続いていることを改めて示している」と指摘。「脅威はタンカーに限らず、コンテナ船やばら積み貨物船も深刻な損傷を受けている」と述べた。
<イランが支配強化>
ホルムズ海峡とその周辺で商船への脅威が急速に高まり、同海峡の安全を巡る懸念が強まっている。紛争前は世界の原油と液化天然ガス(LNG)の貿易量の約5分の1が同海峡を通過していた。
イランは2月28日の米国とイスラエルによる攻撃以降、同海峡の支配強化を図ってきた。米政府に対する交渉力を得ようと、船舶の通航を制限している。
イラン政府高官2人がロイターに語ったところによると、イランは原油価格を高水準に維持し、米中間選挙に影響を及ぼそうと、同海峡を航行する船舶に対して新たな手法を次々と展開している。
イランと米国はタンカーを中心に攻撃しているが、貨物船やコンテナ船も攻撃を受け、航行不能になったり沈没したりしている。