▽米国株式市場=ナスダック大幅安、インフレ加速で利上げ懸念<ロイター日本語版>2026年10月15日午前 5:11 GMT+9

[14日 ロイター] – 米国株式市場はナスダック総合指数が大幅安で取引を終えた。この日発表された9月の消費者物価指数(CPI)が予想を上回り、米連邦準備理事会(FRB)による追加利上げへの懸念が強まった。
借り入れコスト上昇の影響を受けやすいオラクル(ORCL.N)、新しいタブで開きます、コアウィーブ(CRWV.O)、新しいタブで開きます、ネビウス(NBIS.O)、新しいタブで開きますなど人工知能(AI)関連株が売り込まれた。オラクルは8.8%安、コアウィーブとネビウスはそれぞれ15%、10%下落した。
AIサーバーメーカーのデル・テクノロジーズ(DELL.N)、新しいタブで開きますとヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE.N)、新しいタブで開きますはそれぞれ11.4%、8.2%下落。バークレイズが両社の投資判断を「オーバーウエート」から「イコールウエート」に引き下げた。
フィラデルフィア半導体指数(.SOX)、新しいタブで開きますは4.3%下落し、6営業日続落。連続下落期間は2025年5月以来の長さとなった。
一方、アップル(AAPL.O)、新しいタブで開きますは0.5%上昇し、終値ベースの時価総額が初めて5兆ドルを上回った。
米労働省が14日発表した9月CPIは前月比0.6%、前年比では3.7%上昇し、前月の0.4%と3.4%上昇から加速した。ガソリン価格が急騰し、物価上昇圧力がエネルギー以外にも広がったことが背景。 もっと見る
CMEのフェドウオッチによると、金利先物市場が織り込む今月の利上げ確率は37%と、13日の22%から上昇した。
50パーク・インベストメンツのアダム・サーハン最高経営責任者(CEO)は「今回の統計は、インフレ抑制に向け利上げするようFRBに圧力をかけるため、投資家は歓迎していない」と指摘。「インフレは引き続き、市場とFRBにとって最大の敵だ」と述べた。
S&P総合500種の下落率は7月29日以来の大きさとなった。
ナスダック総合は7月23日以来の大幅な下落率を記録した。ダウ工業株30種は小幅に下落した。
S&P500の主要11セクターのうち8セクターが下落。情報技術(.SPLRCT)、新しいタブで開きますが2.6%安と下げを主導した。通信サービス(.SPLRCL)、新しいタブで開きますも下げが目立った。
米取引所の合算出来高は180億株。直近20営業日の平均は176億株。
S&P500は先週、最高値を付けており、年初来の上昇率はなお13%近い。上昇の大部分はAI関連株がけん引している。構成銘柄の年初来騰落率の中央値は4%上昇にとどまり、200銘柄以上が値下がりしている。
金融大手バンク・オブ・アメリカ(BofA)(BAC.N)、新しいタブで開きますは4.8%下落した。マネーロンダリング(資金洗浄)の疑いがある取引を検知できなかったことに対する規制当局の制裁金に関連し、12億ドルの費用を計上し、第3・四半期は減益となった。モルガン・スタンレー(MS.N)、新しいタブで開きますは四半期決算が増益だったにもかかわらず、3%近く下落した。
S&P500銀行株指数(.SPXBK)、新しいタブで開きますは0.7%下落し、終値で6月以来の安値を付けた。
イタリアの情報技術(IT)企業ベンディング・スプーンズ(BSP.O)、新しいタブで開きますは41%急伸した。動画共有サービスのVimeoやインターネットサービスのAOLを傘下に持つ同社に、バークシャー・ハサウェイ(BRKa.N)、新しいタブで開きますが3億3000万ドルを追加出資した。市場参加者が動向を注視する著名投資会社からの強い支持を示すものとなった。
S&P500では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.1対1の比率で上回った。
▽NY外為市場=ドル上昇、9月CPI上振れで追加利上げ観測再燃<ロイター日本語版>2026年10月15日午前 5:42 GMT
[ニューヨーク 14日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、ドルがユーロなどの主要通貨に対し上昇した。米国の9月の消費者物価指数(CPI)の伸びが加速したことを受け、連邦準備理事会(FRB)が今月末に開く会合で追加利上げを決定するとの観測が再燃したことでドルに買いが入り、主要通貨に対するドル指数は約1年半ぶりの高値を付けた。ただ、その後はFRBは慎重な姿勢を維持するとの見方が再び広がり、ドルは上げ幅を縮小した。
労働省が朝方発表した9月のCPIは前年比3.7%上昇と、伸びは8月の3.4%から加速。エコノミスト予想の3.6%も上回った。変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIは前年比2.6%上昇。8月の2.4%から加速し、予想の2.5%も上回った。
FRBの金融政策を巡っては、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁やボウマンFRB 副議長らからハト派的な発言が相次いでいたが、こうした発言による影響は9月CPI統計を受けて後退した格好となった。また、インフレ圧力が経済全体に広がりつつあるとの懸念が広がる中、FRBがこの日の午後に発表した地区連銀経済報告(ベージュブック)で、米国の労働市場は雇用も解雇も低水準にとどまる状態が続く一方、一部地域でインフレ圧力が強まっていることが示された。
ステート・ストリート(ボストン)のシニア・グローバル市場ストラテジスト、マービン・ロー氏は「ドルを買い進める新たな材料が加わった」と指摘。メシロー・カレンシー・マネジメントのシニア投資ストラテジスト、ウト・シノハラ氏は「労働市場の弱さを示す兆候が出ていることで、物価安定と最大雇用というFRBが担う2つの責務は互いに緊張関係にある」と指摘。「個人消費、労働市場、物価圧力を巡る状況は、15日に発表される小売売上高、新規失業保険申請件数、卸売物価指数(PPI)などの指標でより明確になる」と述べた。
FRBは9月15─16日の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%ポイントの利上げを決定。利上げは2023年7月以来、3年2カ月ぶりで、決定は全会一致だった。9月のCPI統計発表直後、今月27─28日のFOMCで追加利上げが決定される確率は約45%と、CPI統計発表前の約22%から上昇した。ただその後は利上げ観測はやや後退し、CMEフェドウォッチによると、10月のFOMCで金利据え置きが決定される確率は65%。同時に、2027年末までに合計約79ベーシスポイント(bp)の利上げが実施されるとの予想も織り込まれている。
アンジェレス・インベストメンツのマイケル・ローゼン最高投資責任者(CIO)は、投資家の間で米国がインフレ抑制に取り組む姿勢への信認が低下しつつあると指摘。「金利上昇に支えられ、ドル高が進んでいる」とし、「FRBが大幅な利上げによって景気後退を招くか、米政府の通商政策や移民政策が修正されない限り、インフレは低下しない」と述べた。
終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数<=USD>は0.34%高の102.53。朝方の取引では102.94まで上昇し、2025年4月以来の高水準を付けていた。
ユーロ/ドル は0.41%安の1.1152ドル。一時約17カ月ぶりの安値を更新した。英ポンド/ドルは0.59%安の1.3177ドル。
ドルは対円では0.08%安の158.16円と、小幅ながら下落した。
| ドル/円 NY終値 | 158.31/158.34 |
| 始値 | 158.43 |
| 高値 | 158.94 |
| 安値 | 158.06 |
| ユーロ/ドル NY終値 | 1.1156/1.1159 |
| 始値 | 1.1189 |
| 高値 | 1.1198 |
| 安値 | 1.1114 |
表はLSEGデータに基づいています ※外為市場