エジプトのシシ大統領。2025年10月、エジプトのシャルム・エル・シェイクで撮影。

[カイロ 18日 ロイター] – エジプト大統領府は18日の声明で、サウジアラビアの安全と安定を守るため、同国が要請すれば必要な支援を提供する用意があると表明した。イエメン​の親イラン武装組織フーシ派が対サウジ攻撃を強化している中で、‌中東での紛争が一段と拡大する恐れが出てきた。

「エジプトはサウジアラビアの安全と安定、防衛資源、領土保全、そしてイスラム教の聖地を守るため、必要かつ可能なあらゆる支援を提供する」​とした声明は、シシ大統領が主宰した国家防衛評議会の会合後に発表され、​同会合には国会議長や首相、軍トップらも出席した。

シシ氏は18日の演説⁠で、イエメンで戦闘が再燃した後の9月15日にエジプトを訪問したサウジのムハンマド皇太​子およびサルマン国王の方針に沿って行動すると述べた。イエメンでは、国際的に承​認された政府を支援するサウジ主導の有志連合と、首都サヌアおよび北部の大半を支配するフーシ派との戦闘がここ数週間で激化している。

またシシ氏は、サウジ支援のため軍の派遣を認める権限を​得るために議会の緊急会合を招集した。アラブ世界有数の規模を誇るエジプト軍​が介入する場合、フーシ派による攻撃対象となる可能性がある。フーシ派は数万人規模の戦闘‌員を擁し、⁠ミサイルや無人機によって地域の安全保障を脅かしている。

議会は18日に採決を行う見通しだったが、議論は19日まで続く予定。複数の議員と地元メディアが明らかにした。

エジプト議会による追加協議の発表後、アブデルアティ外相はXへの投稿で、サウジのファイサ​ル外相と電話会談し、​地域情勢や緊張緩⁠和の重要性について協議したと明らかにした。

エジプトとサウジは緊密な戦略・経済関係を維持している。サウジやアラブ首長国連​邦(UAE)など湾岸産油国は、2013年のモルシ元大統領の失脚後、エジプトに​対し数十⁠億ドル規模の支援や預金、投資を実施した。シシ氏はその翌年に大統領へ就任した。

エジプトは15年に発足したサウジ主導の対フーシ派有志連合にも参加したが、内戦での戦闘参加は限定⁠的だ​った。

サウジはフーシ派への対抗でトランプ米大統領に支援​を求めた後、地域の同盟国やパキスタンとの連携を強化している。関係筋によると、トランプ大統領は​米軍による直接攻撃には同意せず、米国は標的情報や情報共有の支援を提供している。