Gram Slattery, David Morgan, Jason Lange

[ワシントン 4日 ロイター] – 米中間選挙で躍進した野党・民主党は4日、共和党のトランプ大統領に対する監視を強化する方針を示し、米国は向こう2年にわたり政治的な膠着状態に陥る可能性が高まった。
3日投開票の中間選挙では民主党が連邦議会上下両院の過半数を奪還。共和党の牙城にも食い込んで幅広い勝利を収め、有権者がトランプ大統領に厳しい審判を下した形となった。共和党のトランプ氏は2017─2021年にも大統領を務めたが、民主党が支配する議会と向き合うのは今回が初めてとなる。
下院民主党トップのジェフリーズ院内総務は、民主党は生活費負担の軽減と政権の説明責任の追及に重点を置くと表明。「われわれはドナルド・トランプ氏のために働いているのではない。米国民のために働いている」とし、「下院がトランプ政権の完全な下請け機関のように機能した時代は終わった」と語った。
民主党の下院過半数奪還を受け、ジェフリーズ氏は下院議長に就任する見通し。関係筋によると、共和党のジョンソン下院議長は下院共和党トップの少数党院内総務選に立候補しない意向を固めた。
こうした中、トランプ大統領はこの日、記者団をホワイトハウスに招き、自ら建設を進めるホワイトハウスのボールルーム(宴会場)を披露。トランプ氏は「『なぜホワイトハウスの工事などしているのか』と批判されることがあるが、ホワイトハウスは米国を象徴する究極の存在で、完璧な状態でなければならない」とし、「私にとっては気分転換になる」と語った。
記者団と約1時間に及んだやり取りの中で中間選挙の結果に触れたのはわずかで、「民主党が破壊的な行動に出ない限り、おそらくうまくやっていけるだろう」と述べるにとどめた。ただ「私には拒否権がある」と改めて強調した。
トランプ氏は憲法の規定により3選を目指すことはできないが、対イラン戦争が共和党の中間選挙敗北の一因になったことを認める一方で、自らの判断は正しかったとの立場を崩さなかった。一方、28年大統領選でトランプ氏の後継候補になる可能性があるバンス副大統領は、2月に開始した対イラン攻撃が中間選挙での敗北の一因になったとの考えを示し、トランプ氏と一線を画した。
バンス氏はXへ長文の投稿で「われわれが(中間選挙で)敗北した理由は戦争だ」とし、「それでも、戦争には価値があった、今後6年間にわたり上院(の多数派)を失う代償を払うだけの価値があったと主張したいなら、そうすればいい」と指摘。過去に自身が戦争終結を勧告したことについても「妥当な助言だった」とした。
トランプ氏は、対イラン戦争が共和党の中間選挙での敗北の一因になったと認めながらも、戦争には価値があったとの考えを表明。記者団に対し「イランの件はやらなければならなかったし、今後も続けていく」と述べ、イランが核兵器を保有するのを阻止するために戦争は価値があったと主張した。
バンス氏の投稿は問題視しない考えを示し、「その戦争について言えば、私なら違う対応はしなかった」と述べ、自分自身が中間選挙の投票対象だったら勝利していたと改めて主張。「選挙集会では信じられないほどの熱狂と支持があったが、その支持を候補者たちに移し替えることはできなかった」と語った。