アメリカ、トランプ政権の外交を担う国務長官に指名されたポンペイオ氏が議会の公聴会に臨み、史上初となる北朝鮮との首脳会談の目標は、アメリカに脅威を与える核兵器の完全で検証可能な放棄を北朝鮮に約束させることにあると強調しました。トランプ大統領がティラーソン前国務長官の後任に指名したCIA=中央情報局長官のポンペイオ氏は12日、議会上院の外交委員会で指名承認のための公聴会に臨みました。

この中でポンペイオ氏は、米朝首脳会談の準備が進んでいると明らかにし、「会談の目標は、北朝鮮の指導者が核兵器でアメリカを脅かすことを、完全で検証可能な形で止める合意を引き出すことだ。米朝双方の指導者が交渉のテーブルに座る条件が整えられると楽観している」と述べました。ただ「われわれは幻想にはとらわれていない」と述べ、非核化の実現は長期的取り組みとなる認識も示しました。

保守強硬派として知られるポンペイオ氏は去年、北朝鮮の体制転換を容認する発言をしたとされていますが、「体制転換は追求したことがない」と述べ、外交努力を重視する方針を強調しました。アメリカ議会では野党・民主党や与党の一部からポンペイオ氏の強硬姿勢に懸念も示され、承認手続きが難航する可能性があるとの見方も出ています。このためポンペイオ氏は公聴会で、安全保障上の課題を外交を通じて解決すると繰り返し懸念の払拭(ふっしょく)に努めたと見られます。

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