• 米国を訪れる北朝鮮当局者、金英哲氏が2000年以降で最高位
  • トランプ大統領のコメントは6月12日の首脳会談実現を示唆
金正恩委員長、Photographer: KCNA/AFP

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長はトランプ米大統領との首脳会談について米国側と協議するため、側近の金英哲党副委員長を米国に派遣した。トランプ米大統領がツイッターへの投稿で確認した。

同大統領は金英哲氏の名前を英語で不正確に表記したツイートで、「首脳会談やその他についての会議が現在行われている。北朝鮮の金英哲朝鮮労働党副委員長が今ニューヨークに向かっている。私の書簡へのしっかりした対応だ。感謝する!」と述べた。

金英哲氏は元北朝鮮情報当局トップで、米国を2000年以降に訪れる北朝鮮当局者としては最高位。聯合ニュースによると、金英哲氏はポンペオ米国務長官と会談する。金氏とポンペオ長官は今月に平壌で会食している。

金委員長側近の訪米は、6月12日にシンガポールで予定される米朝首脳会談に向けた準備が進められている兆候だ。トランプ大統領は今月24日に会談中止を北朝鮮に書簡で伝えたが、27日には会談が再び実現に向かっていることを示唆するツイートを投稿した。

北朝鮮の国営メディアによれば、金英哲氏は金委員長が最近、中国の習近平国家主席および韓国の文在寅大統領と会談した際に委員長に同行した。韓国政府は29日、金英哲氏の訪米について事前の認識は得ていなかったと表明。聯合によれば、同氏は北京からの便で30日にニューヨークに到着する。中国外務省の報道官は北京で記者団に対し、金英哲氏の訪米について情報を有していないと述べた。

原題:Trump Says Kim Sending Right-Hand Man to U.S. for Summit Talks(抜粋)