• メルケル政権の移民政策巡る内紛が響いたとの見方
  • 次の焦点は28日のヘッセン州議会選挙、CDU敗北の恐れ

14日投開票されたドイツ南部バイエルン州の州議会選挙で、メルケル独首相のキリスト教民主同盟(CDU)と統一会派を組む同州の地域政党、キリスト教社会同盟(CSU)の得票率が歴史的な低水準に落ち込み、有権者の既存政治勢力離れが如実となった。メルケル首相率いる連立政権にとって新たな打撃だ。

ZDFの予測によると、第2次世界大戦後、同州で圧倒的支持を保っていたCSUの得票率は36%前後と、1950年以来の低水準となる見込み。7カ月前に発足したメルケル連立政権は内紛が相次いでおり、CSUが州議会の絶対多数を失ったことが新たな動揺を招く恐れがある。連立政権の一角を担う社会民主党(SPD)も同州議会選で得票率が半減し、10%を切った。

テネオ・インテリジェンスのアナリスト、カーステン・ニッケル氏(ロンドン在勤)は、「メルケル首相を取り巻く状況が改善しないことは明らかだ」とした上で、「メルケル首相は何とか乗り切っていくしかないが、頼りの連立パートナー2党は共に大敗した」と指摘した。

CSUの得票率低下は連立政権崩壊の危機を招いた内紛が要因になったというのが支配的な見方だ。内紛の中心となったのはメルケル首相の移民政策を厳しく批判し、党の右傾化へとかじを切ったCSU党首のゼーホーファー内相だった。

バイエルン州議会選でCSU敗北の恩恵に浴したのは極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」と「緑の党」。AfDは初めて議席を獲得し、緑の党の得票率は2倍強となった。

次の焦点は28日のヘッセン州議会選挙だ。同国の金融中心地であるフランクフルトを含む同州ではメルケル首相率いるCDUが1999年以来第1党となってきたが、世論調査は得票率が60年以来の低水準に落ち込む可能性を示している。

原題:Merkel Confronts Fresh Turmoil After Historic Bavarian Setback(抜粋)
Merkel’s Bavarian Ally Loses Absolute Majority in State Vote (1) (抜粋)