• バリ島でのブルームバーグとの単独インタビューで発言
  • ドル上昇を背景に人民元は年間通じて合理的範囲に-易総裁

中国人民銀行(中央銀行)は通貨政策において、最悪のシナリオを含む広範なリスクを検討していると易綱総裁が述べた。

米国との通商摩擦が激化する中、中国人民元は心理的な節目である1ドル=7元に接近している。易総裁はブルームバーグとの単独インタビューで、人民元は「合理的かつ均衡の取れた水準」にあるとの認識を示した。

インドネシアのバリ島で14日に行ったインタビューで、同総裁は「人民元のボラティリティーは正常だ」とし、「元には柔軟な為替レートメカニズムがあり、現在は上下いずれの方向にも変動している」と発言。「ドル上昇を背景に、元は年間を通じて合理的な範囲内にとどまるだろう」と述べた。

総裁はまた、「われわれはあらゆる種類のリスクについて徹底的に考えなければならない。不慮の事態、最悪のシナリオに備える必要がある」と語った。

米財務省は半期に一度の為替報告書を近く公表する。米中貿易摩擦が続く中、中国を為替操作国と認定する可能性もある。易総裁はバリ島でムニューシン米財務長官と「非常に良い話し合い」を持ったと述べたが、詳細には触れなかった。

原題:China Preparing for All Risks in Currency Policy, PBOC’s Yi Says(抜粋)