[ニューヨーク 30日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、米経済が他国をアウトパフォームしていることを示す兆候が一段と強くなったことを受け、ドル指数が1年4カ月ぶりの水準に上昇した。終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.4%上昇の97.004。一時は97.02と、2017年6月30日以来の水準に上昇した。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズ(ワシントン)のシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「米経済のファンダメンタルズが堅調なことは、米国が通商戦争による影響の回避に向け最も良好なポジションに付けていることを示しており、ドル指数の上昇につながっている」と述べた。

トランプ米大統領は前日、米FOXニュースのインタビューで中国との貿易に関して「素晴らしい取引」ができると述べる一方、取引が不可能なら大規模な関税を発動させる用意もあると警告している。

この日発表の米経済指標では、コンファレンス・ボード(CB)の10月の米消費者信頼感指数が137.9と市場予想の136.0を上回り、2000年9月以来の高水準となった。労働市場が堅調となっていることが主な押し上げ要因となっており、短期的に力強い経済成長が続く可能性があることが示された。

前週発表の第3・四半期国内総生産(GDP)速報値は年率換算で前期比3.5%増となり、予想を上回っている。前出のマニンボ氏は「米経済が基調的に力強いことで米連邦準備理事会(FRB)は年内に追加利上げを実施し、年明け以降も利上げを継続する軌道から外れない」との見方を示した。

前日、ドイツのメルケル首相がキリスト教民主同盟(CDU)の党首としての再選は目指さず、首相も現任期限りとする意向を示したことで軟化したユーロはこの日も軟調。終盤の取引でユーロ/ドルEUR=は0.3%安となっている。

欧州連合(EU)統計局が発表した第3・四半期のユーロ圏GDP速報値は、前期比0.2%増と4年超ぶりの小幅な伸びとなった。前年比は1.7%増。いずれも第2・四半期から伸びが鈍化した。

ドル/円JPY=は0.5%高。市場では31日の日銀政策決定会合が注目されている。インフレ率が目標の2%をなお大きく下回る中、日銀は大規模な刺激策を当面維持し、政策の枠組みを大幅に変更することはないとの見方が大勢となっている。

ACLSグローバルの首席ストラテジスト、マーシャル・ギットラー氏は「日銀ウォッチャーは日本で愛されている忠犬ハチ公のようになっている」と指摘。「待ちに待っている結果は今回も発表されないだろう」と述べた。

英ポンドGBP=は一段と下落。格付け会社S&Pが英国が条件などで合意できないままEUを離脱すれば、英経済はリセッション(景気後退)に陥るとの見方を示したことが売り材料となった。

ドル/円
NY終値 113.08/113.11
始値 112.81
高値 113.09
安値 112.69

ユーロ/ドル
NY終値 1.1344/1.1345
始値 1.1355
高値 1.1382
安値 1.1340