防衛省は、人工衛星を活用した部隊運用が戦闘で不可欠になっているとして、宇宙ゴミなどから衛星を守るため、宇宙空間の監視を主な任務とする部隊を創設することになり、来月策定する「防衛計画の大綱」に盛り込む方針を固めました。

政府は、防衛力整備の指針となる「防衛計画の大綱」を5年ぶりに見直し、来月策定することにしていて、防衛力強化の対象として、宇宙やサイバー空間といった新たな分野を優先項目に挙げています。

こうした中、防衛省は地上レーダーや航空機に搭載されたレーダー、同盟国アメリカから寄せられた情報を、人工衛星を通じて共有するなど、人工衛星を活用した部隊運用が戦闘で不可欠になっているとして、宇宙空間を監視することを主な任務とする部隊を創設することになり、大綱に盛り込む方針を固めました。

この部隊は、2022年度をめどに航空自衛隊の「航空総隊」のもとに、府中基地に設置される予定で、ロケットや人工衛星の残骸などの宇宙ゴミから衛星を守るとともに、不審な衛星を探知するため、弾道ミサイルを追尾できる鹿児島県内などにあるレーダーを活用するとともに、山口県の自衛隊の敷地に宇宙空間を監視できるレーダーをあらたに設置するとしています。