【ニューヨーク時事】9日付の米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは社説で、日産自動車前会長カルロス・ゴーン容疑者が東京地裁に出廷し、無罪を主張したことを受け、国際ビジネス史上、最大級の事件は「ますます奇妙」な展開をたどっていると論評した。主人公の少女が不可思議な出来事に次々と遭遇する児童小説「不思議の国のアリス」になぞらえ、「不思議の国のゴーン」のようだとやゆした。

ゴーン容疑者「痩せこけ疲れ」=出廷報道、日本批判も-仏メディア

 ゴーン容疑者は今のところ、有価証券報告書への報酬の過少記載の罪で起訴されただけなのに、7週間も勾留されていると指摘。検察は容疑者が自白するまで拘束を続け、裁判では有罪がほぼ決まっていると日本の司法制度を批判した。
 さらに無罪を訴えたゴーン容疑者の意見陳述について「検察が明らかにしている証拠よりも説得力があった」と評価。法廷ではなく役員会で扱う問題のように見えると結論付けた。(2019/01/10-07:18)