アメリカと中国の貿易摩擦が激しくなる中、自民党の議員連盟は「経済戦争から日本企業を保全することが急務だ」として、戦略的な外交・経済政策を立案する「国家経済会議」を創設するよう求める提言をまとめ、近く安倍総理大臣に提出することにしています。

提言は、自民党の甘利元経済再生担当大臣が会長を務める議員連盟がまとめたもので、アメリカと中国によるハイテク分野などの貿易摩擦が激しくなり、国際的に「国家機密から個人情報まで支配しようとする動きが顕著になっている」としています。

とりわけ、中国は、経済的な外交を通じて安全保障上の国益を追求し、「最先端技術を持つ企業や製品を巧妙な手口で獲得しようとしている」などと指摘し、「経済戦争から日本企業を保全することが急務だ」としています。

このため、日本が、知的財産の管理などに関する国際的なルール作りに主体的に関与する必要があるとして、アメリカのNEC=国家経済会議にならって、戦略的な外交・経済政策を立案する司令塔となる「日本版NEC」を創設するよう求めています。

議員連盟は20日に会合を開いて提言を正式に了承し、近く安倍総理大臣に提出することにしています。