26日、北京で開かれた「一帯一路」に関する国際会議で演説する中国の習近平国家主席(EPA時事)

 【北京時事】中国の習近平国家主席は26日、北京で開かれたシルクロード経済圏構想「一帯一路」に関する国際会議の開幕式で基調演説した。習氏は各国首脳らを前に「旗幟(きし)鮮明に保護主義に反対しなければならない」と呼び掛け、トランプ米政権をけん制した。

 習氏は「中国はさらに広い領域で外資の市場参入を拡大し、さらに大規模に商品やサービスの輸入を増やす」と約束。米政府が各国に中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)製品などの排除を呼び掛けていることについては、「世界各国が中国企業を平等に扱うよう希望する」と訴えた。

 さらに、中国によるインフラ融資で相手国への支配力を強めているという米側の批判を念頭に、「質が高く、持続可能で、費用が合理的なインフラ」の建設を目指す姿勢を強調した。

 一連の会議は3日間の日程で25日に始まり、初日は各国閣僚級や有識者らが参加して行われた。26、27の両日は、ロシア極東ウラジオストクで北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との会談を終えたばかりのプーチン大統領ら首脳級が参加、連帯を世界に向けて発信する。北京の一帯一路国際会議は2017年に続き2回目となる。