[香港 14日 ロイター] – 中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案を巡って、香港政府トップの林鄭月娥行政長官の主要な顧問の1人で行政会議メンバーの陳智思氏は14日、反対の強さを踏まえると、改正案の審議を続けるべきだとは思わないと述べた。ケーブルTVでコメントした。 

香港では今週、若者らを中心に改正案に反対するデモが激化。デモの主催団体は、週末も抗議活動の実施を呼びかけている。 

陳智思氏は「これほどまでに分断が深刻になった中で、この問題の審議を継続することは現時点では不可能。非常に難しい」と指摘した。 

また22人の元政府高官は「市民の意見に耳を傾けて改正案をいったん取り下げ、さらに議論するよう」長官に求める声明文に署名した。 

行政長官は改正案について、本土で指名手配されている犯罪者らが香港を避難所として使うことを阻止するために必要だとして、改正案を支持している。行政長官は今週半ば以降、公の場に姿を見せていない。