• 欧州と中国を非難のトランプ氏、ドルは強過ぎと認識-米政府高官
  • BofAは米国がドル売りに動くリスクが高まっていると分析

大阪で開催される20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)を今週末に控え、ドル相場は3カ月ぶり安値近くとなっている。だが、ドルを巡る米当局者の不平不満は収まりそうもない。

  米政府高官が25日に明らかにしたところでは、トランプ大統領はドルが強過ぎるとみている。大統領は先週、欧州と中国が競争上優位に立つため通貨を割安に誘導していると非難した。ウォール街の金融機関は、米国がドル相場の押し下げを目指すリスクさえ想定し始めている。民主党の大統領候補の1人、エリザベス・ウォーレン上院議員はドルの「積極的な管理」を提唱しており、ドル相場は選挙戦でも論点になりそうだ。

President Trump Awards Medal Of Honor To David Bellavia
トランプ大統領(6月25日)Photographer: Al Drago/Bloomberg

  今月福岡で開かれたG20財務相・中央銀行総裁会議では、通貨戦争は誰の利益にもならないとの見解で一致した。しかし、米ゴールドマン・サックス・グループのザック・パンドル氏は、為替相場が下落すれば輸出への関税の影響を相殺することになるため、通貨は通商協議の不可欠な要素だと指摘する。このため、大阪G20でも通貨は中心議題になる可能性が高い。

  当局者らは既に幾つかの措置を考えている。トランプ政権は先月、通貨安誘導していると判断された国からの輸入品に関税を課すことを提案。ただ、これは米財務省が難色を示していると報じられている。また、事情に詳しい関係者によると、米国は中国との最終的な貿易合意に人民元相場の安定の保証を盛り込みたい考えだという。

  一方、バンク・オブ・アメリカ(BofA)は、米国がドル売り介入に動くリスクが高まっているとみる。同行エコノミストのミシェル・マイヤー氏と、FXストラテジストのベン・ランドル、アダーシュ・シンハ両氏は先週のリポートで、「ドル相場安定化を大義名分に米政権が為替介入を考えるようなリスクが増している」と記した。

Trade-weighted index approaches all-time high

原題:Trump Drags Dollar to Center Stage at G-20 as Trade War Heats Up(抜粋)