[ブリュッセル 20日 ロイター] – 世界貿易機関(WTO)は20日、世界のモノの貿易が第3・四半期に新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるためのロックダウン(都市封鎖)による打撃から回復したが、2020年末には減速するとの見方を示した。

WTOは、輸出の急増にけん引され、モノの貿易指標は8月の84.5ポイントという記録的な低水準から100.7ポイントまで上昇したと述べた。100を超える数値は、トレンドを上回る成長を示す。

WTOは「最新の数値は、ロックダウンが緩和されたことで第3・四半期に貿易が大幅に回復したことを示しているが、繰り越された需要がなくなり、在庫の補充も完了するため、第4・四半期は成長が鈍化する可能性が高い」と述べた。

WTOは、新型コロナ感染の第2波により欧州と米国で再びロックダウンが導入されており事業閉鎖が相次ぐ可能性があることから、貿易の見通しは不確実だと述べた。

WTOのモノの貿易指標は複数のデータを総合している。輸出受注と農業用原材料の貿易に関する指標は中期的なトレンドを上回り、コンテナ輸送と自動車用品の指標はトレンドと一致、航空貨物と電子部品の貿易に関する指標はトレンドを下回った。

指標は、向こう数カ月における世界の貿易の転換点を予測し、勢いを測ることを目的としているが、WTOは不確実性が高いため、指標の信頼性が低い可能性があると指摘した。

WTOは、10月の国際便やコンテナ輸送の回復が停滞していることを示す高頻度データに触れる一方、銅先物価格や報道に反映された市場心理の改善にも言及。市場心理は、11月上旬に効果的なワクチンに関する発表があったことを受けて改善が見られた。