[ジュネーブ 27日 ロイター] – 世界保健機関(WHO)で緊急事態対応を統括するマイク・ライアン氏は27日、新型コロナウイルスの起源が中国「外」とする主張について、かなりの憶測だという見方を示した。

中国は国営メディアを使って「コロナの起源が中国」との見方を否定する情報の拡散を続けている。ウイルスは昨年終盤に武漢の海鮮市場で確認されたが、それ以前に海外に存在していたという主張だ。

ライアン氏は会見で「コロナウイルスが中国で発生しなかったとの主張はかなりの憶測で、公衆衛生の観点から、ヒトの感染が確認された場所から調査を始めるべきことは明白だ」と指摘。WHOとしてウイルスの起源を調べるため、専門家らを武漢の食品市場に派遣する方針を確認した。

こうした中、WHOの疫学者マリア・バン・ケルコフ氏は27日、新型コロナの新規感染者数が減少したとしても、各国は警戒を怠らないようにする必要があると述べた。

オンライン会見で、ロックダウン(都市封鎖)の再導入は避けたいとし、「われわれには感染率を低く抑える力がある。数十カ国がウイルスをコントロールし、それを継続できることを示した」と語った。