[29日 ロイター] – 29日の取引で、米アップルの株価が下落。時価総額でマイクロソフトに抜かれ、首位から転落した。

アップルは3.6%下落し、時価総額は約2兆4100億ドルとなった。28日に発表した第4・四半期決算(9月25日まで)は市場予想を下回った。サプライチェーン(供給網)の制約で売上高が60億ドル影響を受けたことが響いた。クック最高経営責任者(CEO)は、影響は年末商戦を含む10─12月期に一段と悪化する恐れがあると警告した。

一方、マイクロソフトは0.7%上昇し、時価総額は約2兆4600億ドルに達した。株価は一時、過去最高値を付ける場面もあった。

ハーグリーブス・ランズダウンの株式アナリスト、ソフィー・ルンド・イェーツ氏は「ハードウェアへの比重が低い他のFAANGと比較すると、アップルのサプライチェーン混乱へのエクスポージャーは大きい」と述べた。

マイクロソフトの株価は年初来45%超値上がり。26日発表した第1・四半期決算(7─9月)は、新型コロナウイルス流行を背景に企業が在宅勤務とリモートワークを組み合わせたハイブリッド勤務にシフトする中、クラウドサービスへの需要が高まり、売上高と利益が市場予想を上回った。

アップルの年初来上昇率は15%となっている。

アップルは2010年、時価総額でマイクロソフトを上回った。その後、時価総額の首位交代を繰り返した後、20年半ば以降はアップルが首位を維持していた。