アメリカのバイデン大統領と中国の習近平国家主席のオンラインによる初めての首脳会談について、アメリカ政府高官は両首脳が戦略的安定に向けた協議の開始を目指すことで合意したと明らかにしました。

アメリカのバイデン大統領と中国の習近平国家主席は日本時間の16日、オンラインによる初めての首脳会談をおよそ3時間半にわたって行い、両国の競争が衝突に発展するのを防ぐため今後も対話を継続することで一致しました。

これについてホワイトハウスで安全保障を担当するサリバン大統領補佐官がオンラインで講演しバイデン政権発足後、中国を念頭に日本、オーストラリア、インドとクアッド=4か国の首脳会合を開催したことなどを挙げ「バイデン大統領は10か月にわたり外交政策を通じて戦略的な環境を整え万全の状態で会談に臨んだ」と述べました。

そのうえで中国が核ミサイル開発を急速に進めていると伝えられていることに関連してサリバン補佐官は「会談の中でバイデン大統領は『戦略的安定に向けた協議が必要で両首脳の主導のもと安全保障、テクノロジー、外交分野にまたがるチームが行うべきだ』と指摘した。そして両首脳は協議の開始を目指すことで合意した」と明らかにしました。

また「米中の間で戦略的安定をめぐる協議はこれまで成熟したものではなかったが今回の会談では議論された」と述べ、会談の成果を強調しました。