7日に行なわれたオンライン形式による米ロの首脳会談、なにが話し合われたのか気になっていた。直後のメディアの報道は双方の原則的な立場を伝えるだけで、2時間に及んだ会談の中身はほとんどわからなかった。けさ外電を見て多少わかった気がした。バイデン大統領もプーチン大統領も緊張緩和の糸口を探していたのだ。7日の会談がそのきっかけになるかどうか、この先の展開はよくわからない。だが、素人から見ても求めるものがわかれば、解決の糸口は探しやすくなるだろう。その意味で米ロの首脳会談は意味があったようだ。ウクライナをめぐるロシアと西側諸国の緊張は、これを機に緩和に向かう可能性も出てきた。少なくともそれを期待してもいいような気がする。

問題はウクライナとロシアの国境付近に展開するロシア軍をどうするかだ。米国務省は、ウクライナの国境沿い4カ所にロシアの軍隊が結集していると伝えている。その数は17万5000人にのぼるとの推計もある。年明けにはロシアが国境を超えてウクライナに侵攻するとの憶測もまことしやかに飛び交っている。国境付近でロシアが意図的に緊張感を高めているのか、ロシア軍がウクライナに侵攻するとの推測報道が関係者間の緊張を煽っているのか、実態はよくわからない。バイデン大統領は7日の首脳会談で、「(侵攻は)かつてないほどの経済的な打撃がもたらされる」と伝えている。その大統領がけさの報道では「ウクライナに米軍を駐留させることは検討していない」と断言している。水面下で何かが変わり始めている。

プーチン大統領もこれに歩調を合わせている。ロイターによると8日に同大統領は記者団に対し、「バイデン氏との会談はオープンで建設的だった」と評価したうえで、「対話継続の可能性があることが重要だ」と指摘している。そして「極めて近い将来に(米国と)意見交換を行う。ロシアは向こう数日で提案を策定し、1週間以内に米国に送る」と述べている。プーチン大統領は「ウクライナがNATOに加盟すれば、同国に基地が設置され、兵器が配備される」ことを懸念している。この懸念を解くヒントが「ウクライナに米軍を駐留させることは検討していない」との発言に込められているのではないか。ウクライナ国境の緊張が緩和すればロシアと米国、EUとの関係も少しは改善するだろう。それで世界が安定するとは思わないが、素人の勝手な解釈でとりあえず自分の頭の中に平和な国際社会を実現することにする。