[キーウ(キエフ) 3日 ロイター] – ウクライナ国防省の諜報部門の情報総局は3日、南東部にある欧州最大級のザポロジエ原子力発電所で予備部品が極端に不足しており、運転の安全性が脅かされていると発表した。

「安全で安定した操業を確保するという点で発電所は危機的な状況にある。予備部品や消耗品はほとんど残っていない」とコメントした。

ロシア軍が2月24日にウクライナへ侵攻後、ザポロジエ原発は直ちに占領された。だが、引き続きウクライナ人技術者によって運営されている。

声明によると、1週間の交代勤務で運営されており、業務開始時に私物や携帯電話は全て取り上げられていると指摘した。

1986年にウクライナ(当時のソ連)では、チョルノービリ(チェルノブイリ)原発で世界最悪の原発事故が起きた。

国際原子力機関(IAEA)は3日、ウクライナ戦争中のチョルノービリ原発の安全性を確認するための3日間の視察を終え、ザポロジエ原発も視察したいとの意向を示した。

IAEAはウェブサイトで「(グロッシー)事務局長は現在、ウクライナ南部で重要な原子力の安全性確保と保障措置のため、(発電所への)IAEAの調査団派遣に向けた努力も続けている」と記した。