[ベルリン 24日 ロイター] – ドイツ政府は24日、ロシア産ガス供給が大幅に減少する中、国内のガス備蓄維持に向けた取り組みの一環として、新たな省エネ対策を閣議で承認した。

9月1日から、病院などを除く公共施設では暖房の温度を最高19度までとし、廊下や玄関では暖房を使用しない方針を容認する。さらに、建造物の屋外や記念碑の景観照明を禁止する。夜間に店舗の店先に照明を付けておくことが禁止される可能性もあるという。

政府は新たな措置によって、ガス使用量を2%程度削減することを見込む。経済省によると、今後2年間で一般家庭や企業、公共部門を合わせ、約108億ユーロ(107億ドル)相当の節電が可能という。

ハーベック経済相は「エネルギー節約につながるが、『これで十分』と安心するほどではない」と語った。

ロシアのウクライナ侵攻以降、ロシア国営ガスプロムは技術的な問題を理由に、欧州に天然ガスを送る主要パイプライン「ノルドストリーム1」の稼働率を20%まで低下させている。