[サマルカンド(ウズベキスタン)/モスクワ 16日 ロイター] – 旧ソ連構成国のアゼルバイジャンとアルメニアの間で発生した軍事衝突を巡り、ロシアのプーチン大統領は16日、調停仲介に向けた「手段」を有していると述べた。

一方、アゼルバイジャンのアリエフ大統領は16日、ウズベキスタンのサマルカンドで開催された上海協力機構(SCO)首脳会議の際にプーチン大統領と会談し、アルメニアとの国境紛争は「安定化」し、ここ2日間は停戦状態にあると述べた。

ただプーチン大統領は、緊張緩和は「良いこと」だが、状況はまだ緊迫しているとの見解を示した。

一方、インタファクス通信によると、アルメニアの高官はロシア主導の軍事同盟「集団安全保障条約機構(CSTO)」の対応に不満を表明。アルメニアはCSTOに介入を要請したが、現時点では調査団の派遣にとどまっている。

アルメニア政府によると、プーチン氏はこの日、アルメニアのパシニャン首相と軍事衝突について電話で協議したほか、パシニャン首相もフランスのマクロン大統領およびブリンケン米国務長官と協議したという。

フランス大統領府は、アルメニアの領土保全と主権に対するフランスの支持を再確認したと発表した。

アゼルバイジャンとアルメニアの両国によると、今回の軍事衝突では200人以上の兵士が死亡した。