[香港 19日 ロイター] – 資金難に陥っている中国の不動産開発会社、佳兆業集団の海外債券保有者グループが、停滞した住宅プロジェクトの買収と完成に向け最大20億ドルの提供を申し出ていることが分かった。関係筋2人が明らかにした。交渉は初期段階という。

買収が成功すれば、過去1年間の不動産業界危機の中で、外国人投資家が中国デベロッパーの不良住宅資産を買収する初の事例となる。

佳兆業は国内デベロッパーでは中国恒大集団に次いで2番目に大きなドル建て債券発行体。昨年に一部債券でデフォルト(債務不履行)に陥った後、120億ドルの海外債務再編を進めている。また、国内での債務返済やプロジェクト完遂のための資金調達にも苦慮している。

関係筋によると、財務助言会社ラザードが代表を務める海外債券保有者グループは佳兆業のアドバイザーである中信証券に対し、停滞しているプロジェクトへの買収提案を行った。

佳兆業の債権者から、未完成の住宅プロジェクトに関連する不良債権を20─25%の割引価格で買い取り、プロジェクト完成に必要な資金を提供するため、最大20億ドルを提供する意向。条件は中国の資産管理会社が国内のいくつかのデベロッパーの不良資産を購入する際に以前提示したものと類似しているという。

佳兆業はコメントを控えた。ラザードと中信証券はコメント要請に応じなかった。