• アマゾンとアルファベットの決算、ECBと英中銀が50bp利上げ
  • アップルのデザイン戦略、SECが調査網拡大、メタ株猛進
The Nasdaq MarketSite in New York, U.S., on Friday, Jan. 21, 2022.  Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

頭文字「A」を共有するアップルとアマゾン・ドットコム、アルファベットの3巨人。時価総額の合計は約4兆7000億ドル(約604兆円)と、ドイツの2021年名目国内総生産(GDP)4兆3000億ドルを上回り、日本の5兆ドル(内閣府調べ)に迫ります。S&P500種株価指数の12%余り、ナスダック100指数の4分の1超を占める3社が同じ方向を向けば、マーケット全体が後を追うのはほぼ確実です。トゥルーイスト・アドバイザリー・サービシズのキース・ラーナー共同最高投資責任者(CIO)は決算発表前の時点で、「この3社の決算が極端に強い内容になるとは考えにくい」と話していました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

注目決算

グーグルの親会社アルファベットの10ー12月(第4四半期)決算はほぼアナリストの予想通りとなった。オンライン小売り最大手アマゾン・ドット・コムの同決算は、売上高と営業利益が予想を上回った。1-3月期の売上高は1210億ドルから1260億ドルを予想。

0.5ポイント

欧州中央銀行(ECB)は政策金利を0.5ポイント引き上げるとともに、3月も同幅の利上げを続ける意向を示した。その後はインフレを抑え込むためにどこまでの利上げが必要かを検証する。ECBの政策金利は2008年以来の高水準に達した。ラガルド総裁は成長とインフレ見通しへのリスクは以前に比べて均衡してきたと認め、経済は想定よりも底堅いと指摘した。これより先、イングランド銀行(英中央銀行)も0.5ポイントの利上げを発表。賃金と物価のスパイラルが続くと示唆される場合は追加利上げが必要になるとの認識を示した。英政策金利は4%と、これも08年以来の高水準に達した。

変わるアップル

アップルは近く同社を去るインダストリアルデザイン責任者エバンス・ハンキー氏の後任を置かないことを決定。かねて製品のデザインと使い心地を評価されてきたアップルにとって、明らかな方針転換となる。アップルでは長らく、デザイン責任者は高い注目を集める存在だった。ハンキー氏の前任だったジョニー・アイブ氏は、故スティーブ・ジョブズ氏が最高経営責任者(CEO)に返り咲いた1997年にデザイン責任者に就任。その前もロバート・ブルーナー氏ら幹部は同社製品のデザインで高い評価を得ている。

調査拡大

米証券取引委員会(SEC)は大手ヘッジファンドに対し、一部従業員が個人として所有する携帯電話を精査するよう要請している。チャットアプリ「ワッツアップ」といったプラットフォームを経由したメッセージのやりとりについて、SECはウォール街の慣行を調査している。ヘッジファンドへの要請もそうした調査を拡大する一環だという。関係者によれば、SECは先日ポイント72アセット・マネジメントやシタデルなど複数の企業に調査を要請した。

メタ快調

米株式市場でフェイスブック親会社、メタ・プラットフォームズが一時29%上昇し、ほぼ10年ぶりの大幅高となった。マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が示した会社のスリム化や効率化などに向けた計画が好感された。同氏はメタバースの将来を約束することに過去1年を費やしてきたが、1日に開かれた投資家との電話会見では、ユーザーに最も関連性の高い動画を適切なタイミングで送るといった目先の課題にもっと焦点を絞っていた。

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