[ワシントン 24日 ロイター] – 米国務省で中国・台湾政策を担当するウォーターズ次官補代理が6月23日付で退任する。同省の報道官が明らかにした。同氏は新設したばかりの政策調整室「チャイナハウス」を率いてきたが、米中関係の緊張が続く中で職から退く。

関係筋によると、同氏が24日の職員会議で退任の意向を表明したという。

ロイターは今月、今年2月に米本土に中国の偵察用とみられる気球が飛来した問題の発生後、国務省が米中関係へのダメージを限定的にしようとして、人権問題に絡む制裁や輸出管理といった「際どい」対中政策に待ったをかけたと報じていた。

ウォーターズ氏が職員への電子メールで、気球問題への「体系的な対応」を優先させるために他の行動は一部先送りするという指示を伝達していたことも分かった。

バイデン政権では、対中政策で中心的役割を担ってきたシャーマン国務副長官も今月12日に退任を発表しており、国家安全保障会議(NSC)中国担当上級部長だったローラ・ローゼンバーガー氏も今年序盤に退任している。