[ルレア(スウェーデン)/ワシントン 30日 ロイター] – 北欧歴訪中のブリンケン米国務長官は30日、スウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟を直ちに承認するようトルコに要請した。

ブリンケン長官はスウェーデンのクリステション首相との会談後に行った共同記者会見で、7月中旬に開催されるNATO首脳会議に向け、スウェーデンの加盟実現に向け米政府は尽力するとし、「今がその時と確信しており、前進しない理由はない」と言明。スウェーデンのNATO加盟を巡るトルコの懸念は重要かつ正当としつつも、スウェーデンはすでに懸念に対処する措置を講じたとし、「(NATO加盟に向けた)プロセスが今後数週間中に完了すると期待している」と語った。

ブリンケン長官はまた、トルコによるスウェーデンのNATO加盟承認と米国によるトルコへのF16戦闘機売却が関連しているという見方を否定した。

国務省によると、ブリンケン氏は30日にトルコのチャブシオール外相と電話会談し、スウェーデンの加盟準備が整っているとの考えを繰り返した。

一方、クリステション首相は、トルコの懸念に対処しているとし、6月1日に施行されるテロ対策に関する新たな法律がその最終段階になると述べた。

トルコは、テロリストと見なす過激派グループのメンバーをスウェーデンがかくまっていると指摘。30日には、トルコ大統領選当日にストックホルムの議会建物に非合法団体の旗を掲げた責任者を訴追するようスウェーデンに求めた。