• ロシア反乱収拾、中国が支持表明、ゴールドマンとJPモルガン
  • 債券市場がパウエル議長に同調、米PCE価格指数は高止まりか
A progress pride flag during the Drag March LA protest in West Hollywood, California, US Photographer: Eric Thayer/Bloomberg

LGBTQにスポットを当てた6月の「プライド月間」。ニューヨーク市ではメインイベントのパレードが25日、行われました。文字通りプライドと熱気、華やかさに満ち、コミュニティーとして存在感を確立していると感じます。G7諸国の中で唯一、同性婚など性的マイノリティーの権利を法的に保護していない日本。LGBTQ理解増進法が施行され、状況は変わっていくのでしょうか。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

ひとまず収拾

ロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏はモスクワ方面への進軍を停止し、流血の事態を避けたいとして戦闘員らに各拠点に戻るよう命じた。ベラルーシのルカシェンコ大統領が仲介した合意が成立し、ロシアのプーチン体制にとって過去最大の脅威となった事態はひとまず収束した。プーチン氏は24日午前に行った短いテレビ演説で、プリゴジン氏の反乱を「裏切り」と非難したが、それ以来公の場に姿を見せていない。プリゴジン氏は24日遅く、部隊を撤退させるとの音声メッセージを投稿して以来、コメントを発していない。ブリンケン米国務長官は同反乱について、プーチン氏の権威に対する「直接的な挑戦」だと指摘した。ウクライナのゼレンスキー大統領はバイデン米大統領と25日電話会談し、世界は「ロシアに圧力をかけなくてはならない」と語った。

支持を表明

中国外務省は25日、国家安定維持に向けたロシアの行動を支持すると表明した。同省の報道官は短い声明で、今回の事態を「ロシアの内政問題」だと評した。それより前、中国の秦剛外相はロシアのルデンコ外務次官と北京で会談した。これより先の声明では、秦外相とルデンコ次官が、共通の関心事である国際問題や地域問題について意見を交換したと説明していた。中国の馬朝旭外務次官も同日にルデンコ氏と会談し、「複雑で厳しい」国際環境の中、中ロの共通利益を守ると表明した。

追加削減

ゴールドマン・サックス・グループはディール不振を受けた人員整理に伴い、世界でマネジングディレクターの削減を開始した。関係者が明らかにした。投資銀行部門の一部を含め約125人のマネジングディレクターが職を失うという。同行は1年足らずの間に少なくとも3回の人員削減を行っている。JPモルガン・チェースも北米で投資銀行バンカー約40人を削減する。ディールメーキングが減速する中、世界的に進める削減の一環。関係者によれば、先週アジアで投資銀行バンカー約20人の削減を開始した。

同調

債券市場はパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の景気見通しにようやく同調しつつあるようだ。市場では米金融当局が年末までに緩和政策に転換するという、これまでの積極的な織り込みが解消された。米利上げが深刻なリセッション(景気後退)を誘発するとの観測が大きく後退したことを反映している。債券利回りはシリコンバレー銀行(SVB)破綻をきっかけに起きたパニック前の水準に向かって上昇している。PGIMフィクスト・インカムのグレッグ・ピーターズ共同最高投資責任者(CIO)は、中銀当局者らの発言に納得し、市場が「『なるほど』と思っているような状況だ」と述べた。

米インフレ高止まりか

30日に発表される5月米PCE価格指数は、特に食品とエネルギーを除いたコアベースでインフレの高止まりを示すと予想されている。コア指数は前年同月比で4.7%上昇と、前月と同率の伸びの予想。前月比では過去6カ月で5度目となる0.4%上昇の見込み。PCE総合価格指数は前年同月比で3.8%上昇に鈍化の予想で、実際にそうなれば約2年ぶりに4%を下回ることになる。ただ、米金融当局が重視するPCEの総合とコア価格指数いずれも当局の2%目標を依然大きく上回って推移しており、パウエル議長は先週の議会証言でこの点を指摘していた。

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