FRB、デジタル通貨発行めぐる決定には「程遠い」=バー副議長

[ワシントン 8日 ロイター] – 米連邦準備理事会(FRB)のバー副議長(金融規制担当)は8日、FRBが独自のデジタル通貨(CBDC)をめぐり精査しているものの、発行するかどうかの決定には「程遠い」という認識を示した。

さらに、大統領からの「明確な支持」と議会の承認なしに発行されることはないとも述べた。

バー氏は「米国通貨の発行者として、さらに決済システムの運営者として、FRBはCBDC発行がもたらす動向やトレードオフを理解する必要がある」とした上で、調査や考察は導入に関する実際の決定とは大きく異なると強調した。

また、しっかりとした監督なく金融システムで広がっているステーブルコインについて「深く懸念」しているとし、「連邦政府の規制を受けていないステーブルコインが決済手段や価値の保存手段として普及すれば、金融の安定や金融政策、米決済システムに著しいリスクをもたらす恐れがある。重大なリスクが顕在化する前に法律と規制の枠組みを適切に整えることが重要だ」と述べた。