17日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に台湾代表として参加し、記者会見に臨む張忠謀氏=米サンフランシスコ
17日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に台湾代表として参加し、記者会見に臨む張忠謀氏=米サンフランシスコ

 【サンフランシスコ時事】米サンフランシスコで開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に台湾代表として参加した張忠謀氏が17日に記者会見した。張氏は15日に行われた米中首脳会談に関して、「両国軍間の意思疎通の再開は良いニュースだ。米中の緊張緩和に役立ち、台湾海峡の安定が増す」と評価した。

 張氏は半導体受託製造の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)創業者。台湾の蔡英文総統は中国の反対によりAPEC首脳会議に出席できない状況が続き、張氏が6年連続で参加した。

 張氏は期間中、米国のバイデン大統領と非公式に対話したほか、ブリンケン国務長官に「地域の平和に対する強い願い」を伝えたという。昨年バンコクで開催されたAPEC首脳会議では、中国の習近平国家主席と言葉を交わしたが、今回は接触がなかったと明らかにした。