David Lawder

バイデン氏の経済政策、トランプ氏より中間層を支援=米財務長官

[シカゴ 25日 ロイター] – イエレン米財務長官は25日、2023年第4・四半期の国内総生産(GDP)が予想以上に強かったのは「良いこと」だとし、インフレ圧力を強めることなく健全な個人消費が続いていることを示すものだと述べた。

米商務省が同日発表した第4・四半期の実質GDP速報値は年率換算で前期比3.3%増となった。インフレを示す指標は1.9%上昇、食料とエネルギーを除くコア個人消費支出(PCE)指数は2.0%上昇した。 もっと見る

イエレン氏はシカゴ経済クラブでの講演後、コアインフレ率はまさに米連邦準備理事会(FRB)の目標である2%となり、総合インフレ率はそれを下回ったと記者団に述べた。

その上で「これは強く健全な支出と生産性向上を反映した良いことで、インフレ面の課題は生み出していない可能性が高い」と語った。

講演では、バイデン大統領の経済政策とトランプ前大統領の経済政策を比較すると、バイデン氏のアプローチは「史上最も公平な回復」をもたらし、中間層により多くの利益をもたらすとの見解を示した。

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「全体としてバイデン政権は、中産階級に恩恵を与え経済を成長させるために、私が経験した中で最も広範な政策と投資を実施した」と述べた。

一方、トランプ氏が大統領在職中に実施した主要な経済政策は17年の減税策で、10年間で2兆ドルの赤字を増加させたほか、企業や高額所得者への減税が優先だったとした。

質疑応答では、米国民は現在インフレが抑制されていると考えており、所得の増加に伴い景気への信頼感を取り戻すとの見方を示した。

「インフレが低水準にとどまり、労働市場が好調を維持し、人々が雇用見通しについて肯定的に感じるようになれば、(経済に対する)信頼感が改善するだろう」と述べた。

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