Molly Smith

  • GDP速報値は前期比年率1.6%増-市場調査での全予想を下回る
  • PCEコア価格指数は3.7%上昇-四半期として1年ぶりに伸び加速
Shoppers As US Retail Sales Show Consumer Standing Firm In Face of Inflation
Photographer: David Paul Morris/Bloomberg

1-3月(第1四半期)の米経済は前期比で予想以上に減速し、ほぼ2年ぶりの低い伸びとなった。一方で、インフレ率は懸念を引き起こすほど高い水準に上昇。これまで強い需要と落ち着いた物価上昇圧力を背景に経済のソフトランディング(軟着陸)期待が強まってきたが、そうした楽観に水を差す内容となった。

キーポイント
・1-3月の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率1.6%増
 ・エコノミスト調査での予想を全て下回った
 ・予想の中央値は2.5%増
 ・昨年10-12月(第4四半期)は3.4%増

  個人消費は2.5%増で、市場予想(3%増)を下回った。食品とエネルギーを除く個人消費支出(PCE)コア価格指数は3.7%上昇と、四半期ベースで1年ぶりに伸びが加速。市場予想は3.4%上昇だった。

US Growth Slows Sharply While Inflation Accelerates | Pickup in core price gauge pushes out expected timing of Fed rate cuts

  今回のGDPは、米経済が予想外に力強い1年となった2023年を終えた後、24年に入り勢いを大きく失ったことを示している。インフレ加速を受け、米金融当局に対して利下げを一段と先延ばしするよう圧力が再び高まる可能性があるほか、政策金利が十分高い水準にあるのかどうか当局が検討することもあり得る。

  フィッチ・レーティングスの米経済調査担当責任者、オル・ソノラ氏はリポートで、「今回のGDPで最も注目すべきなのは強いインフレデータだ」と指摘。「経済成長がゆっくりと減速を続ける一方でインフレが悪い方向へと再び強く上昇すれば、年内の米利下げ見通しはますます実現が遠のきそうだ」と記した。

  第1四半期には幅広い分野でインフレが加速。住宅とエネルギーを除くサービス分野の価格指数は5.1%上昇と、伸びが前四半期の2倍近くとなった。

  連邦政府の支出は、GDPへの寄与度が2年ぶりにマイナスとなった。在庫は2四半期連続でのマイナス寄与。

  基調的な需要の強さを測る、在庫と政府支出、貿易を除くインフレ調整後の国内民間最終需要は3.1%増加した。

  サービス支出は2021年7-9月(第3四半期)以来の大きな伸び。医療と金融サービスが特に増えた。財の支出は約1年ぶりに減少。自動車とガソリンが低調だった。

  住宅投資は14%近く上昇し、2020年10-12月(第4四半期)以来の大きな伸びとなった。

  ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミスト、イライザ・ウィンガー氏は「変動の大きな項目を除けば、経済はトレンドを上回るペースで拡大を続けている。加えて、輸入の強さは堅調な需要が続いていることを示唆しており、金融当局としては望ましくない状況といえる」と分析した。

  統計の詳細は表をご覧ください。

原題:US Economy Slows and Inflation Jumps, Damping Soft-Landing Hopes(抜粋)